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演劇批評

『野田版・桜の森の満開の下』2017.08.09 歌舞伎座

 八月の歌舞伎座で恒例となった三部制の公演、今年も若手が大いに汗を流している。古典、新歌舞伎、新作など、バラエティに富んだ演目が並んでおり、若手・花形と呼ばれる世代の役者たちのエネルギーの発露を感じる。第三部は、野田秀樹が坂口安吾の『桜の森の満開の下』などの作品をもとに、自らの世界観で劇化した『野田版・桜の森の満開の下』。1992年の初演時は『贋作・桜の森の満開の下』となっていたが、脚本の内容も変わり、今回の「野田版」が決定版とも言えよう。亡き中村勘三郎の盟友でもあった野田秀樹の作品を、遺児の中村勘九郎・七之助の兄弟を中心に演じることに、勘三郎へのオマージュが感じられる。 続きを読む

エッセイ

私が選んだ100本 020.『明治一代女』作:川口 松太郎 2017.08.21

 新派の名作として名高いこの芝居、実は実際の事件を元にした作品である。15歳で新橋から芸者に出た「花井お梅」が、いくつかの花街を転々とした後、浜町河岸で芸者の身の回りの世話をする「箱屋」の峯三郎を殺害し、無期徒刑となった。40歳で釈放されたお梅は、自分の犯した罪を芝居仕立てにして地方を回ったり、店を開いたりしたが、いずれも長続きはせずに、53歳で世を去った。 続きを読む