エッセイ

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私が選んだ100本 048.『コーラスライン』2018.04.02 ミュージカル

 1975年7月にブロードウェイで初演されたミュージカル。マイケル・ベネットの原案・振付・演出、マーヴィン・ハムリッシュの音楽によるもので、ブロードウェイの劇場を舞台に、オーディションに参加するダンサーたちの姿を描いている。舞台の裏側を描いた「バックステージ物」と呼ばれる作品群の一つだ。煌びやかな世界の裏側には多くの人が興味を示すが、そこにあるのは過酷な現実だ。同時に、さまざまな人間模様が展開されてもいる。それを、音楽やダンスと共に見せるのがこの作品だ。 続きを読む

私が選んだ100本 047.『助六由縁江戸櫻』(すけろくゆかりのえどざくら)2018.03.19 古典歌舞伎

 ご存じ「歌舞伎十八番」の中でも、人気のある演目で、吉原を舞台に花川戸の暴れん坊・助六と吉原の花魁で助六の愛人・揚巻、敵役の髭の意休の三人を中心に展開する物語だ。舞台が遊廓なだけに、煌びやかで大勢の役者が登場するフェスティバルのようなイメージがあるが、実はこの作品、上方の生まれである。元禄期に、京都で起きた心中事件を歌舞伎にしたものが江戸に移され、長い歳月の間に洗い上げられて現在の姿になったのだ。 続きを読む

私が選んだ100本 046.『熱海殺人事件』作:つかこうへい 2018.03.12

 私は、「演劇は時代と共に変容する」という考えを持っている。時代によって受け入れらないものもあれば、時代が変わって大ヒットする作品もある。しかし、これらの多くは、一度舞台に乗せた脚本を大幅に変更しながら時代と共に歩んでいるわけではない。作者としては「完成版」を上演するのが原則であり、上演の都度直していたら、身がもたないだろう。 続きを読む

私が選んだ100本 045.『恐怖時代』作:谷崎 潤一郎2018.03.05

 昭和という長い時代を活動期の中心に生きた作家の中で、「文豪」の名に相応しい一人が谷崎潤一郎(1886~1965)ではないか、と私は勝手に考えている。没落しゆく大阪・船場の旧家の四姉妹を描いた『細雪』は今なお、キャストを変えて上演され続けている。あるいは、『刺青』、『卍』、『春琴抄』などのように、独特の耽美的な世界に惑溺する小説を思い浮かべる読者もいるかもしれない。 続きを読む

「追悼・左とん平さん」2018.02.26

 2月25日の早暁、左とん平さんの訃報が入った。80歳だった。かねてから心臓の病気で療養中と聞いてはいたが、「痛恨」「無念」の気持ちである。 続きを読む

私が選んだ100本 044.『肝っ玉おっ母と子供たち』作:ブレヒト 2018.02.26

 『三文オペラ』、『ガリレイの生涯』、『コーカサスの白墨の輪』などの代表作を持つブレヒト(1898~1956)はドイツの劇作家だ。日本では俳優・演出家として大きな功績を遺した千田是也によって、俳優座が取り上げて来たケースが多いが、昨年の秋、石川県の能登演劇堂で無名塾の仲代達矢が約30年ぶりに演じ、3月末からは東京・世田谷のパブリックシアターでも上演されるという。 続きを読む

私が選んだ100本 043.『化粧』井上 ひさし 2018.02.19

 井上ひさし(1934~2010)が、昭和の演劇に多くの優れた作品を遺したことは論を俟たない。問題は、多くの戯曲の中から何を選ぶか、だが、私は一人芝居の秀作である『化粧』を書きたい。大衆演劇の女座長が、うらぶれた芝居小屋の楽屋で、観客には見えない劇団員やテレビの取材などと話しているうちに、自分の人生と演じている芝居との境目がなくなってしまい…、という話だ。 続きを読む

私が選んだ100本 042.『一谷嫩軍記』(いちのたにふたばぐんき)古典歌舞伎 2018.02.12

「平家物語」の中でも人気が高い源氏方の武将・熊谷直実と平家の公達・平敦盛の件を中心にした部分が、上演頻度の高い人気演目となっている。歌舞伎でよく上演されるのは、この二人の闘いを描いた『陣門』『組打』、それに続く『熊谷陣屋』で、どちらも義太夫を使った「時代物」とされている。 続きを読む

私が選ぶ100本 041.『黒塚』作:木村 富子 2018.02.05

  現行の歌舞伎のレパートリーの人気演目で、市川猿之助家・澤瀉屋(おもだかや)の当たり芸となっている。劇作家・木村錦花の妻で同じく劇作家の木村富子(1890~1954)が、従兄に当たる二世市川猿之助(1888~1963)のために書いた作品だ。 続きを読む

私が選ぶ100本 040.『アーニーの超幻覚症状』A・エイクボーン 2018.01.29

 コメディの作家として、アメリカのニール・サイモン、イギリスのアラン・エイクボーンと並び称されるほど有名で、かつ人気のある作家だ。1939年の生まれというから、今年79歳を迎えることになる。 続きを読む

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